「人のことを言う前に、自分のことを心配すべきだろう！？」
「私のことを言っているのではない！今はあなたの話なのだ！」「……まだやってるの？」
「……そのようだね」
「……よく飽きないですだねぇ」
「……あれが２人の共通の話題なんだよ」
「それはそうだけど大人気ないね！２人とも！！いつまでやっているんだか！」
「仕方なかろう。ああして話をしているだけでも進歩というものだよ」
「したがちと五月蝿いの……どれ」
『駄目――――っ！！』「まだ結婚していないとは何事だ！王家うんぬんはともかく、仮にも北の野伏の族長なのだろう！？」
「私は長生きなんだからいいんだ！第一約束している人はちゃんといるっ！」
「それならさっさとすればいいだろう！」
「そう簡単に行くか！色々あるんだ！あんたのほうこそ跡取りだというのにまだしてないとはどういう了見だ！」
「そんな状況でもないのに嫁だけもらえるか！」
「それとこれとは話が違うだろう！」「……微妙な問題だね」
「……きっとまわりにせっつかれているんだよ」
「……そうでなくとも風当たりが強いこともありますだ」
「……無言の圧力ってのもきついものがあるからねぇ」
「ははは。アラゴルンの場合相手の親がすごいからねぇ」
「アラゴルンのお相手を知っているのか？」
「未来の舅と婿はあれで似たもの同士じゃからのぉ……」
『あの２人もね！』